知っておくと安心なこと

海外に長期滞在する方が受けておきたい予防接種

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海外への移住・駐在など長期にわたる渡航が決まったら、手続きや引っ越し準備のほかに、健康面での準備も必要です。

海外は日本の医療環境とは異なる点が多いので、病気にかからないように「予防」に努めることをおすすめします。

そのひとつに「予防接種」があります。

予防接種には二つの意味があり、一つ目は「病気を予防するため」。もう一つ目は「国が接種を義務付けている」ものです。

こちらでは、日本人が多く住んでいる地域20か国の、受けておきたい予防接種とその種類についてご紹介します。

20か国 受けておきたい予防接種

地域名種類
1 アメリカ(本土) 破傷風
2中国 A型肝炎、B型肝炎、破傷風、狂犬病、日本脳炎
3タイ A型肝炎、B型肝炎、破傷風、狂犬病、日本脳炎
4オーストラリア 破傷風、日本脳炎
5イギリス 破傷風、麻しん(はしか)
6フランス 破傷風、麻しん(はしか)
7ドイツ 破傷風、麻しん(はしか)
8シンガポール A型肝炎、B型肝炎、破傷風、日本脳炎
9韓国 A型肝炎、B型肝炎、破傷風、日本脳炎
10カナダ 破傷風、B型肝炎(北部)
11マレーシア A型肝炎、B型肝炎、破傷風、日本脳炎
12インドネシア A型肝炎、B型肝炎、破傷風、麻しん、
狂犬病、日本脳炎
13台湾 A型肝炎、B型肝炎、破傷風、日本脳炎
14ベトナム A型肝炎、B型肝炎、破傷風、狂犬病、日本脳炎
15フィリピン A型肝炎、B型肝炎、破傷風、狂犬病、日本脳炎
16イタリア 破傷風、麻しん(はしか)
17ニュージーランド破傷風
18インド A型肝炎、B型肝炎、破傷風、狂犬病、日本脳炎
19メキシコ A型肝炎、破傷風、狂犬病
20オランダ 破傷風、麻しん(はしか)

出典:厚生労働省検疫所FORTHより

主な感染症の特徴と注意点

A型肝炎

A型肝炎ウイルスによる一過性の感染症で、慢性化することは少ない。

【感染経路
排泄物からウィルスが人の手を介して、水や氷、野菜、果物、魚介類を経て口に入って感染。

【症状】
2~7週間と潜伏期間は長く、その後、発熱、倦怠感、食欲低下、吐き気や嘔吐。
数日後には黄疸が現れます。

【治療】
症状に応じて治療し、安静にする。

【注意しておきたいこと】
生水・氷・生肉・生野菜にウィルスが付着している可能性があります。
ミネラルウォーターや沸騰させた水、加熱されている食べものを選びましょう。

B型肝炎

B型肝炎ウイルス(HBV)によって引き起こされるウイルス性肝炎。一過性のものと持続感染のものがあります。

【感染経路】
患者との性行為や、汚染された医療器具の使用。

【症状】
90~150日の潜伏期間の後、微熱程度の発熱、全身の倦怠感、食欲低下、吐き気や嘔吐。その後黄疸が現れます。
一過性のものは1か月程度で回復。

【治療】
症状を和らげる治療をし、慢性化した場合は抗ウイルス剤を使用。

【注意しておきたいこと】
不特定の方との性交渉を避ける。汚染された医療器具を避けるために、安心できる医療機関で医療を受ける。
ピアスの穴開けや入れ墨、鍼なども注意しましょう。

破傷風

口や手足のしびれが起きます。治療が遅れると死に至ることがあります。

【感染経路】
ウィルスは土の中にいます。
特に動物の糞便で汚染された土壌が危険です。

【症状】
破傷風菌がケガの傷口などから体内に入ります。3日~3週間の潜伏期間の後、口が開けにくかったり、首筋が張ったり身体の痛みを感じます。その後、身体のしびれや痛みが体全体に広がり、呼吸困難ののち死亡します。

【治療】
血清や抗菌剤を投与します。傷口の治療、呼吸をしやすくする治療が行われます。

【注意しておきたいこと】
予防接種が有効です。予防接種の有効期間は10年なので、10年過ぎた方は追加接種をお勧めします。
犬などの動物に咬まれて傷を負った場合は、狂犬病ワクチンも必要です。

狂犬病

年間5万人以上が死亡する感染症です。発症するとほぼ100%死亡します。
哺乳動物から感染する可能性があります。

【感染経路】
ウィルスは感染している動物の唾液に含まれています。哺乳動物に咬まれたり、傷口、目や口の粘膜をなめられたりすることで感染します。
ウィルスのついたツメで引っかかれた場合も感染の可能性があります。

【症状】
<中枢神経に感染した場合>
10日程度の潜伏期間の後、発熱、頭痛、倦怠感や嘔吐を起こします。
<神経線維に感染した場合>
数年の年月をかけてウィルスが脳へ向かい、発症後は飲食物を飲みこみ辛くなり、昏睡状態ののち呼吸が麻痺し死亡します。

【治療】
必要に応じてワクチンを接種する。

【注意しておきたいこと】
動物に咬まれたときは、傷口を洗い、消毒液を使用します。そしてできるだけ早く病院に行きましょう。病院では、咬まれた時の状況を詳しく説明しましょう。

日本脳炎

アジアで広く流行している病気で、毎年、3万5000~5万人の患者が発生しており、1万~1万5000人が死亡しているといわれています。

【感染経路】
ブタの体内で増殖し、蚊によってブタからブタにウイルスが移ります。
人間には、感染したブタから蚊を介して感染します。

【症状】
蚊に刺されても、必ずしも症状が出るとは限りません。
100人から1000人に一人の割合で発病するとされています。
6~16日の潜伏期間の後、高熱、頭痛、吐き気、嘔吐の症状が出ます。
その後意識障害、痙攣、異常行動、筋肉の硬直が現れます。
重症化したケースの内50%が死亡すると言われており、生存しても精神障害や運動障害などのの後遺症が残ると言われています。

【治療】
対処療法

【注意しておきたいこと】
予防接種の有効期間は3~4年と言われています。滞在期間によっては追加接種が必要です。
虫よけスプレー、蚊取り線香など、虫よけ対策をすることや、露出の少ない服装を心がけましょう。

参考:厚生労働省検疫所 FORTH「感染症についての情報

麻しん(はしか)

こちらで詳しく紹介していますのでご覧ください。

予防接種はどこで受けられる?

予防接種に関しての相談は、検疫所の電話相談機関のほかに、トラベルクリニックや、旅行/渡航外来で相談できます。

また、厚生労働省検疫所のページから、都道府県別に実施機関を探すこともできます。

厚生労働省検疫所
海外渡航者向けワクチン接種検疫所リスト

期間に余裕をもって接種を

お子様連れの方は、現地の学校入学にも必須条件となっている場合がありますので、日本で受けた予防接種と、今後接種が必要な予防接種をしっかりと確認しましょう。また、種類によっては、複数回接種が必要なものもありますので、期間に余裕をもって計画しましょう。

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